會田瑞樹の音楽歳時記

打楽器奏者、會田瑞樹の綴る「現代の」音楽のあれこれ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

回顧2020/會田瑞樹世界初演60作品、デビュー通算300作品突破によせて

2020年も残すところあと僅かとなりました。 毎年、世界初演リストを編集してみると、自分自身のその一年の動向が手に取るように感じられ、様々な思いが去来するのですが、今年は様々な思いが胸に込み上げてきます。 2010年、競楽Ⅸでのデビュー以来、打楽器音…

Mizuki AITA《Chant/Sutartinés》Program Note

About the Piece/Mizuki AITA "Chant/Sutartinés" was composed with the special performance "THE PATH OF CH. SUGIHARA" of St. Christopher Chamber Ensemble held in Vilnius, Lithuania on October 8, 2020. In December 2019, the music director of …

西耕一さんのこと

2010年12月、競楽Ⅸ本選会。プログラム最後に演奏を終えて、真っ先に声をかけて来た方が西耕一さんだった。その後いただいたはじめてメールにはこんなことが書いてあった。 「…現代作品を演奏する打楽器奏者は多いですが、會田さんは一味違った選曲をしてくれ…

楢崎洋子先生を偲んで

大学時代の4年間、顔から火が出そうな事を毎日積み重ねていた。見えているはずのものが見えていなかったり、小さいものが大きく見えていたり、大きいものを小さくみようと意固地になったりする生意気がカラダ中を支配していた。 そんなわんぱく小僧が、楢崎…

食べることが三度の飯より好き:五食め「麻婆豆腐」

この料理は奥が深い。 いつも色々な場所に着地してしまう。毎回、同じところに着地できないのだ。 豆腐の水切りの問題もあるのかもしれない。いや、隠し味のトマトの水気の量が本当に素材によって違う。もしくはどこまで辛くするか… とにかく毎回、作るたび…

食べることが三度の飯より好き:四食め「テンペイとなっとう」

なっとうは大好物。一人暮らしを始めた頃、とりあえずなっとうを食べていればなんとかなると思っていた。北大路魯山人のなっとうへのこだわりも凄まじい。器に移し替え、箸を二本握りしめて、徹底的にかき混ぜる。そのあとにからし等、お好みで入れたのち、…

食べることが三度の飯より好き:三食め「パクチー」

「パクチーを入れますか?」 最近アジア料理のお店に行くと、必ず聞かれるようになった。 健康を謳う人たちには随分馴染みの素材になったらしい。 僕はといえば、小学校時代、東京観光の折に母親お墨付きのタイ料理屋に連れて行かれ、パクチー豊富な様々な料…

食べることが三度の飯より好き:二食め「しいたけ」

しいたけというのは実に独特な食べ物だ。 しいたけの原木を見たことがあるが、実に生々しい。 きのこは宇宙人のようだ。傘が自らを守って、にょきにょきと進む。 そういえば、《きのこ》という童謡があった。まどみちお作詞、くらかけ昭二作曲。ピアノ伴奏の…

食べることが三度の飯より好き:一食め「三度の飯の概念」

食べることが三度の飯より好き。これは実は日本が生んだ大哲学者土屋賢二先生のエッセイにある言葉を拝借している。 そもそも三食ご飯を食べる習慣は子どものころからあまりなかった。 実のところ小学校のころから、トーストを出されて、いやいや食べる、ひ…

【重要】4/18仙台・4/21東京オペラシティ會田瑞樹B→C公演中止について

トピックス:【重要】4月の主催公演中止について (B→C 會田瑞樹(パーカッション)、ヴィジュアル・オルガンコンサート186)|東京オペラシティ文化財団 打楽器の會田瑞樹です。みなさま、お元気でお過ごしでしょうか。 東京オペラシティ文化財団からの発表…