會田瑞樹の音楽歳時記

打楽器奏者、會田瑞樹の綴る「現代の」音楽のあれこれ。

2023-01-01から1年間の記事一覧

2023年、拓。

年内最後の公演となった佐原詩音作曲個展vol.6を終え、この一年をしみじみと振り返っています。 2022年10月13日、《祭禮 —二台のヴィブラフォンのための協奏曲—》を初演後、強い虚脱感に襲われました。自分自身の中で思い描いていた音楽が空間に解き放たれ「…

會田瑞樹、二つの新作世界初演

明日から箱入りである。《北原白秋のまざあ・ぐうす》《リトアニア民謡"クリスマスの朝、薔薇が咲く"の主題による幻想曲》は2022年秋から2023年夏にかけて、同時期に作曲されたものでもあり、この両作品が10月13日、昨年《祭禮》が京都で初演された同じ日に…

第1回かなっく現代音楽講座「會田瑞樹が語る 打楽器音楽の世界」

1.はじめに 16時になりました。皆様こんにちは、打楽器の會田瑞樹です。本日はお暑い中ご来場誠にありがとうございます。私は普段、打楽器演奏を中心に活動しているのですけれども、本日はトークベースで、演奏ももちろんあるんですけれども、今自分の感じて…

祭りのあと〜サントリーサマーフェスティバルに思う〜

昨晩は部屋中の灯りをつけたまま、泥のように眠ってしまった。図らずも良席を賜り、3時間越えのイベントを目の当たりにし、耳の疲労が極点に達したのだろうと思う。祭りは終わりだ、と記すのが昨夜は精一杯だったが、高熱の悪夢のようなサントリーサマーフェ…