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會田瑞樹の音楽歳時記

打楽器奏者、會田瑞樹の綴る「現代の」音楽のあれこれ。

《告知》3月12日(日)朝8:10よりNHK-FM「現代の音楽」

 前回の「現代の音楽」ではリゲティ作曲《アヴァンチュール》が放送された。放送をお聴きになった方でも、その過激なナンセンスぶりと奇天烈なユーモアに様々な感情を抱かれた方も多いと思う。ラジオ特有のノイズや観客席の様々な音までもが融解して音楽になっている不気味さを体感しながらの朝であった。

 僕は同時に、ラジオの魅力に改めて感じ入った。かつてサントリーの提供で放送していたラジオ番組「アヴァンティ」は特にお気に入りだった。日常の耳の中に闖入して、まるでバーの中に迷い込んでしまった感覚をくれたその番組は小学生だった僕に大人の世界の煌びやかさを教えてくれたのだった。

 12日には引き続き「現代の音楽」で《ヌーヴェル・アヴァンチュール》が放送される。この作品は《アヴァンチュール》より過激で可憐だ。リゲティはおそらく「やりたりなかった」に違いない。当日の客席の声も含めてどんな録音となったか楽しみでならない。もしよかったら、大音量で聴いて頂きたい、最後まで。

 この時演出を務められた、大岡淳さんの指示で僕自身も演出の中に加わっている。リハーサルの度に転ぶので膝はアザだらけになった。ゲネプロに立ち会ってくださった末吉保雄先生は「芝居と音楽の橋渡しの役割を担ったね。」とおもしろがってくださった。さらに人形使いの小原美紗さんによる人形はラジオでは観る事は出来ないが、想像力を搔き立てて「感じて」頂きたい。かつて小学生の僕が、バー「アヴァンティ」に迷い込んだときのように...

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