會田瑞樹の音楽歳時記

打楽器奏者、會田瑞樹の綴る「現代の」音楽のあれこれ。

《国際交流基金アジアセンター主催事業"Notes" ジョグジャカルタ「Invisible」公演によせて》

曲                           

 「7月にまた会おう!」という言葉をふと思い出す。

 誰だってできない約束をしたいわけじゃない。その人との再会を願う希望と共に、旅立つ人たちを見送る。そうやって人は出会いと別離を繰り返す。

 1月を経ての数ヶ月の間に、僕たちは様々な経験をした。

 日本国内でのミーティングを重ね、僕たちのボス・青柳利枝さんはジョグジャカルタにも赴き、インドネシアの仲間が何を考え、どんなことを志向しているかを丹念に取りまとめてくださった。その時期からぽつりぽつりと曲ができはじめる。最初はギギーだったと思う。ヴィブラフォン独奏のための音楽《夢を見たい》は、日本でギギーが浮かべていた表情そのものだ。続いてアリエフもシンバル独奏のための作品を書きおろす。シアター的な要素も含んでいる。

 なにやら僕もふつふつと湧き上がるものがあった。作曲をすることは昔から憧れの行為だ。10代のときには作曲家の真似事もした。今の自分に何が描けるだろうか。まず全員でできる音楽が欲しいと思った。新加入の落合一磨さんも、できれば青柳さんも参加できる音楽がほしいと思った。そうなると五線紙で表現するよりも、暗示的な言葉で組み立てた方が良いだろうと判断し《The river》を書いた。

 ところで、1月以来からやたらにインドネシアの人たちが僕のInstagramをフォローしてくださっていることに気がついた。彼らのInstagramの華やかさは日本人をはるかに上回っている。センスの良い写真や、時には動画も。そんな中、ある女の子のInstagramに目が止まった。ずいぶん踊りが上手で、ノリノリに腰を振っている。流れてくる音楽はリズミカルで楽しげだ。こういう曲も演奏会にあったほうがいいのではないかと思った。そういえば一月、僕たちは京都で毎夜痛飲し、青柳さんも囲んで踊り狂った。そんな思い出が音楽にならないだろうか。ふと、モーツァルトの時代から頻繁に作られていた「ディヴェルティメント(嬉遊曲)」という言葉が浮かぶ。そして、インドネシアの仲間たちが気に入ったあの日本語がやってきた。そうだ、これでいこう。これが日本からの僕たちのグリーティングメッセージだ。

・・・《カンパイ・ディヴェルティメント》!!

 

 

示部                            

 ガルーダ・インドネシアの鮮やかな青い機体がまぶしく光り輝く。今回コーディネーターを務めてくださる佐久間新さんとたまたま隣同士になり、様々な会話を重ねるうちにあっという間にジャカルタスカルノハッタ国際空港へと降り立つ。最新の設備揃う真新しい空港を闊歩し、空港のほとんど端っこまでたどり着いた時、懐かしい声が聞こえた。アリエフ・ウィナンダとの再会!!変わらない姿に僕はほっとしていた。相変わらず気遣いのアリエフで、まだ買い物に不慣れな僕に付き添ってサポートしてくれる。少し搭乗まで時間があったのでアリエフに「ラーマーヤナ」について尋ねてみた。渡航前までに少しは「ラーマーヤナ」のストーリーを理解したかったのだけれど、なかなか分からなかったのだ。アリエフの説明はとてもわかりやすかった。冒険活劇であると同時に、道徳的規範をも示すこの物語。なんだかラーマがアリエフに見えてくる。

 ジョグジャカルタ・アジスチプト国際空港に降り立ち、僕は何か大きな懐に抱かれたような感覚になった。ジャワの神々がここに降り立つことを許してくださったのなら、僕は心からそれに感謝したいと思わずにはいられなかった。1月からの長い道のりを噛み締めていた。

 翌朝、ホテルに備え付けのプールに飛び込む。長旅の汗がさっぱりと流れて気持ちも晴れやか。今回制作を行う佐久間新さんのスタジオに向かうと、ウェリ・ヘンドラモッコがヘルメットを被って待っていた!!現地でのウェリさんは日本にいた時よりもずっとたくましく見えた。

 さっそく楽器の搬入を行い、少しずつリハーサルが営まれていく。まもなく、ガルディカ・ギギーがやってきた!!颯爽とモーターバイクで登場するギギーは眩しく見えた。

 そうして、1月のあの時のように、誰ともなく、ごく自然に公演リハーサルが始まった。

 

開部                               

 ウェリさんの描いた《龍安寺のハーモニー》は京都の記憶が音楽となって美しく紡がれている。ギギーが翻案して五線紙も使っており、演奏上なんの問題もない。全体合奏の作品以外は、小部屋を使ったりしながら自主的に稽古を重ねていく。

 僕の《The river》もまず音出しに入る。混沌とした世界が広がって僕自身も当惑してしまう。やはりいろいろ細部の決定も必要と思った。なにより、少しシマリがない。これしかない、という決定打を考えなければと思った。

 東京でもそうしているけれど、悩んだ時は、外に出る。今回もまた、ボロブドゥールとプランバナン。二つの遺跡に足を運んだ。そこで見た、特にボロブドゥールの原始的でいて、細部まで行き届いた構築美、そして上層部に上がるにつれて物語が進んでいく表現に感嘆した。これを音楽で活かせないだろうか。細密画のような、「ミクロ・ポリフォニー」で、細かい粒が集積していくような音楽にしたいと願った。

 そしてガムラン音楽に欠かせない、女声の表現を、僕たちは渇望していた。

 ウェリさんにお願いして、奥様である、ワヒューさんに練習に来て頂き、よかったら歌っていただけないでしょうかとお願いすることにした。

 いざ、合奏。The river前半部はミクロ・ポリフォニーを思わせるたくさんの音の集積を目指し、後半はスラマット・アブドゥル・シュクールの言葉を歌と朗唱でコラージュすることを目指した。ワヒューさんの歌声が響き渡る。ジャワの神様が好む声なのかもと夢想した。

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 日本からのご挨拶、《カンパイ・ディヴェルティメント》は琴奏者、金子展寛氏の卓越した技術と音楽性への敬意と、幾度となくカンパイをご一緒してくれたノブさんやインドネシアの仲間への親愛を込めて作曲した。リハーサルを重ねるごとに、なんだかウェリさんが、特に気に入ったらしく、いきなりハグされたのにはびっくりであった。

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 そして渡航前の僕の想像通り、インドネシアの音楽はリズミカルなものが多いことをテレビで知った。夜な夜な、ビンタンビールを片手にテレビをつけると始まったその番組は「ビンタン・パントゥーラ」賑やかに女性も男性も大騒ぎ。歌声が響き渡る。僕はいっぺんにこの番組の虜になってしまった。なんでも五時間にわたる生放送で、一般公募のオーディション番組なのだという。それにしたって、みんな踊りまくっている。カンパイ・ディヴェルティメントで使ったリズムがそこかしこに聴こえてくる。インドネシアってアツい。心が躍った。

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再現部                            

 「この写真を何年後かに見たらきっと思い出せるよ。今はこうして会えるけれど、これからはなかなか会えない僕たちだから、良い思い出の形になる。」

 アリエフの言葉がふと思い出される。人生は旅のように出会いと別れをくり返す。それぞれの思いは音楽に、すなわち”NOTES“となることを信じている。たくさんのお客様に、僕たちの音楽は届いただろうか。インドネシアジョグジャカルタでの公演を経て、僕たちは次の旅、10月の紅葉深まる、少し肌寒さを感じる東京へと向かう。

 

 

東京公演詳細情報は以下に掲載!:

notes.jfac.jp

 

《告知》6月14日(木)早朝5時よりNHK-BSプレミアム「打楽器百花繚乱」

 これで第4回目となる再放送、「打楽器百花繚乱」の放送が近づいてきた。2016年9月、まだ少し暑さの残る時期に101スタジオで二日間にわたって収録した懐かしい思い出が蘇る。ひとりひとりのスタッフの方々にお礼を言いたいくらい、そのプロ意識をまざまざと見せつけられ、僕にとって大きな勉強の場となった。

 打楽器音楽は、またまだ多くの可能性が眠っている。それを照らしてくれた番組のように思えるのだ。しかも、今を生きる作曲家が紡いだ「いま」が刻まれた音楽がそこにはある。もっともっと、多くの人の身近に音楽があってほしいと心から思う。

 そして17日には札幌での公演も控えている。
 

會 田 瑞 樹 札幌で初のミニライヴ!
ヴィブラフォンのあるところ” 〜日本の作曲家たちによる現代の音楽

佐原詩音:Petorunkamuy(新作)
間宮芳生ヴィブラフォンマリンバのための音楽より
湯浅譲二:ヴァイブ・ローカス
水野修孝:ヴィブラフォン独奏のための三章
薮田翔一:Billow Ⅱ
久木山直:La Folia
ほか

2018年6月17日(日)
三響楽器ミューズサロン
〒006-0022 札幌市手稲区手稲本町2条3丁目9番1号
開場13時10分/開演13時30分
前売り券1000円(当日券1500円)限定55席

 実は北海道、幼い頃に行ったきりなので、少し楽しみにしている。お時間ありましたら、皆様どうぞよろしくお願いいたします!! 

国際交流基金アジアセンター主催:NOTESによせて

 遭遇。かつて日本の作曲家、石井眞木(1936-2003)が提唱していたその言葉は僕の中で幾度となく響きました。東洋と西洋の文化が「遭遇する」という思考は、隷属的な意味を持つ「融合」とは一線を画す新たな意味を持つ言葉と僕は確信します。そしてこの言葉は「NOTES」プロジェクトの大きな核となる言葉だと思うのです。

  

 互いの接点は皆無に等しく、生まれも育ちも価値観も、まして国籍や言語も異なる7名の始まりの表情はさながらウブな少女のような面持ちでした。僕は慣れない英語で唇は滑り、本当に彼らとコミュニケーションをとることができるのだろうかという不安はただ増すばかり。このまま黙っていることの方がいいのではないかと思ったとき、僕はいつのまにかマレットを手にしていました。「この日本民謡を聞いてほしい。」それは間宮芳生(b.1929)作曲の「雨乞い歌」でした。そこから、Wellyのガムラン演奏に発展した時、僕は感激したのでした。今まで抱いていた金属打楽器のイメージを大きく覆す繊細な演奏。金属打楽器の持つ余韻を徹底的にコントロールしたWellyの演奏に大きな波動を感じ、すぐさま僕はそこに使っている音列「スレンドロ」を取り出し、そこから即興演奏が開始されていきました。自然に金子さんの箏が加わりなにか聞いたことのないような、たどたどしくも初々しい響きは、かつて原始の音楽はこうして生まれたのではないかという叫びにも似た時間が広がったのでした。

 僕は、特に疑問を持つまでもなくGigihやWelly、Ariefが紡ぐ何気ない旋律の断片を五線紙上に取ることを始めていました。多くはスレンドロ音階を使用するため、へ短調変ロ短調が主ではあるものの、そこには様々なリズムバリエーションが存在し、それらはヴィブラフォンのテクニックにとっても重要な要素でした。またそれらを複合的に演奏することによって偶発的に生み出される「対位法」は実に複雑であり、かつてパリ万国博覧会ガムラン演奏を聞いて多大な衝撃を受けたドビュッシーのその意味の重さを改めて実感することになりました。

 

 いくつかの、偶発的に、誰がはじめるでもなく自然と始まる即興演奏を重ねるうちに、そのほとんどがへ短調もしくは、変ロ短調に落ち着いていることが僕はとても気になり始めました。その時、Ariefが急に思いついたかのようにヴィブラフォンの前に立ちました。

 「君たちの声が半音階的に聞こえるんだ。」

 これは興味深いことでした。ほとんど意識したこともない自分自身の音声は、もしかすると半音的な「うねり」を伴っているのかもしれないという気づき。そして時折3人が会話するインドネシアの言葉のおおらかな響きは、全音的と考えた時、この即興にいろいろな味わいを生み出すことができるのではないかと感じるようになりました。

 

 各人のワークショップが開始されると、なぜかふつふつと疑問が湧きました。スタジオにいることはもちろん大切だけれど、もし自分がインドネシアに行った時に、ずっと窓もなく白い壁に囲まれた閉そく感あるスタジオに監禁されたくないと僕は思いました。なにより、音楽はお客様のためにあるということを僕は信じます。よって僕は、ワークショップとして会場近くの「第五福竜丸記念館」を見学することに決めました。開始前に、以下の拙い英文を述べました。

How do you feel Japan ?

I think all of artist need to have “Imagination.”

And,We must forget to many big problem held in Japan or All over the world.

But,I can’t do it anything else.

But,I can play or make the music.

We have to work on the society.We should get Inteligence.

Today,Let’s Go !!

  およそ拙いこの英語を使いながら、言語とはなんと難しいものなのだろうと思わずにはいれませんでした。Ariefが何気なく、「この箏はどこの産地なんだい?」と聞いた時、金子さんが「福島だよ。」と答えた時、Ariefの叫びにも似た大きな声!いかにこの国が大きな問題を抱えているのか、いつか話し合いたいと思いながらも、まだなかなか話題にすらできない、無力な自分を感じていたのでした。でも、なぜか僕は同時にこう思っていました。

        「なるように、なるさ。(Naruyouni-Narusa ! )」と。

 

 彼らの音楽の断片はかなりの数になり、今後《ヴィブラフォンのためのエチュード》を作曲することを決めました。それは10月には五線紙として表記をし、作曲者自身によって初演しようと思います。
 それというのも、ある時から即興演奏にちょっとしたほころびが見え始めてきたのでした。手段だけでなく方法にも少し無理が生じてきたことは、音楽の難しさを痛感することでした。五線紙の表記というのはあくまでコミュニケーションの道具の一つであり、遠く去っていった人々の残した音楽を再び響かせるための「手段」であると改めて感じたのです。

 

 東京都内の観光は、彼らのキラキラした表情が印象深く残ります。浅草の力強い響きや東京スカイツリーの夜景はどんな風に彼らの目に映っているのだろう。長い旅を経ての移動の最中に、突如勃発した小さな会議は僕の目には奇異に移り、ふとニュースに目をやった時「日本・インドネシア国交60年」という文字が飛び込んできたのでした。

  The close friendship and cooperation between Indonesia and Japan is well reflected in the “benang merah” (red string of fate) or “akai ito” philosophy that symbolizes heart-to-heart relationship based on mutual trust and respect, to work and cooperate together as equal partners.
 The “akai ito” or the red string of fate that connects the two countries, may be stretched or tangled in times, but it will never break. It is my utmost belief that Indonesia and Japan are destined friends who will work and walk together towards our common future.

 インドネシアと日本の友好と協力の緊密さには、「ブナン・メラ」、日本語では「赤い糸」の哲学が反映されています。それは、対等なパートナーとして協力していくため、相互理解と相互信頼の原則に基づいた心と心の関係を表しています。
 両国を結ぶ「ブナン・メラ」もしくは「赤い糸」の絆は、今までに、もつれたり、絡まったこともありました。しかし、互いに尊敬し合い、誠実な心から生まれた両国の友好と協力に鑑み、私は、この友好の絆は決して切れることは ないと信じています。私は、インドネシアと日本は、将来に向けて共に働き、 共に前進する心と心の友人であると信じています。

Jakarta, 20 January 2018

PRESIDENT OF THE REPUBLIC OF INDONESIA,

JOKO WIDODO

 

 JOKO大統領の言葉にある「benang merah」という言葉は僕の中で強い響きを残しました。彼らにこの言葉はどんな意味を持つのか、様々に尋ねました。いわゆる「プロセス」を意味するんだというAriefの言葉や、Gigih、Wellyの優しい表情とともに響く「benang merah」という言葉はなにかともしびのように暖かく響き渡るのでした。そして京都の初日、スタジオに入りGigihが何気無く紡いだピアノのフレーズに、ヴィブラフォンと、金子さんの箏が響き渡ったとき、ニ長調ロ短調の、シャープな響きが初めて浮かび上がってきました。それは確実に、この遭遇が新しいものを生み出すことを確信する響きだったのです。

 

 京都ではスタジオの時間以上に、一人一人のことを知る共同生活の夜の、他愛もない会話が印象に残ります。毎日の料理を木皮さんは懸命に作ってくださり、そのどれもが繊細に行き届いたもので全員が舌鼓を打ちました。あまり飲まないとおっしゃっていた宮内さんは日増しに様々なお酒を飲まれるようになり(それというのも僕や、Welly、Arief、そして金子さんで結成した酒飲みブラザーズのHotHotな喧騒のせいでしたが)そんな中で例えば福島のことも会話したり、自分自身が音楽についてどう思うか、今日のセッションは良かったかどうか、真剣な議論を重ねることもありました。特にGigihは龍安寺に心から感銘を受けたようで、なんどもハグされました。Wellyは本国の大切な友人のために様々な日本のお酒を吟味し、雪に歓喜する姿が忘れられません。Ariefは大切な妹さんのために素敵な帽子を探し回りました。そして、嵐山の竹林の、壮大な交響楽…

 その夜、Gigihと真剣に討論しました。これまでの即興演奏の数々の総評、インドネシアの現代音楽作曲家、Slamet Abdul Sjukurの作品や武満徹伊福部昭などの日本の作曲家の作品の様々な魅力や個性を語り合いました。Gigihに対して、僕の思う遭遇、すなわち「Encounter」の思いを述べ、彼は熱心に聞いてくれた後、さらにそこから、彼は僕らはさらにこの経験を通して「Reflect」することができると熱く応えてくれたのでした。

 本日、成果発表を京都で行い、今後のさらなる方針が企画されていきます。
 多くの方々のご支援、ご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。


會 田 瑞 樹
Mizuki Aita 2018.1.26,Kyoto

2017年、33曲の新しい出会い。感謝を込めて。

2017年、33曲の新しい音楽を初演いたしました。
全ての皆様に感謝を込めて。

 

三ツ石潤司

《祈り-2016-》/東京混声合唱団第212番委嘱作品/東京混声合唱団第243回定期演奏会(指揮:鬼原良尚/打楽器:會田瑞樹)において初演

 

薮田翔一

Gush -Concerto for Vibraphone and Orchestra-

アンサンブル・フリー委嘱/第25回アンサンブルフリー演奏会(京都コンサートホール)において初演/指揮:浅野亮介/ヴィブラフォン独奏:會田瑞樹

 

薮田翔一

《祈りの森》より「回想曲」

會田瑞樹委嘱/第25回アンサンブルフリー演奏会(京都コンサートホール)において初演/ヴィブラフォン独奏:會田瑞樹

 

廣田はる香

幻想曲《蝶の声》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/ヴィブラフォン独奏:會田瑞樹

 

たかの舞俐

《Adieu and rebirth》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/ピアノ:中川俊郎 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

山内雅弘

《Helix Ⅱ》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/トランペット:曽我部清典 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

アントニオ・ヴィヴァルディ(會田瑞樹編曲)

《La Folia》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/トランペット:曽我部清典 ピアノ:中川俊郎 ソプラノ:新藤昌子 オルガン:塚谷水無子

バリトン:松平敬 ギター:山田岳 トロンボーン:直井紀和 ハープ:鈴木真希子 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

久保田翠

《Nearer, My God》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/ソプラノ・新藤昌子 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

久木山直

《La Folia》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/ソプラノ・新藤昌子 ハープ・鈴木真希子 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

中川俊郎

《La- Nostra -Folia(私たちの『ラ・フォリア』)》

公募作品演奏会「ラ・フォリア」において初演/トランペット:曽我部清典 ピアノ:中川俊郎 ソプラノ:新藤昌子 オルガン:塚谷水無子

バリトン:松平敬 ギター:山田岳 トロンボーン:直井紀和 ハープ:鈴木真希子 ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

露木正登

《ファンタジア(即興曲)》

會田瑞樹委嘱/WINDS CAFE 247【打楽器百花撩乱 Ⅳ ―狂想変容―】において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

森田泰之進

《Bumpy,Jampy》

會田瑞樹委嘱/WINDS CAFE 247【打楽器百花撩乱 Ⅳ ―狂想変容―】において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

白藤淳一

《あやかしの余韻》

會田瑞樹委嘱/WINDS CAFE 247【打楽器百花撩乱 Ⅳ ―狂想変容―】において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

Yohanan Chendler

《twilighting for solo Vibraphone》

WINDS CAFE 247【打楽器百花撩乱 Ⅳ ―狂想変容―】において日本初演ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

J.S.バッハ(白藤淳一編曲)

《イギリス組曲第2番より「サラバンド」(BWV807)》

會田瑞樹委嘱/WINDS CAFE 247【打楽器百花撩乱 Ⅳ ―狂想変容―】において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

田口和行

《ヨイスラ奇譚》

會田瑞樹委嘱/會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル in Sendai ~出会いの場所で~ において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

木下正道

《灰、灰たち..灰...Ⅳ》

岩瀬龍太+會田瑞樹委嘱/岩瀬龍太+會田瑞樹 クラリネットマリンバデュオリサイタルにおいて初演

クラリネット:岩瀬龍太 マリンバ:會田瑞樹

 

ロクラン・スキップワース

《hymns in reverie 夢の賛歌》

東京混声合唱団第213番委嘱作品/東京混声合唱団第244回定期演奏会(指揮:山田和樹/打楽器:池上英樹、會田瑞樹)において初演

 

白藤淳一

シアターピース《二重独奏オウム返し》

曽我部清典+會田瑞樹委嘱/會曾Duo vol.2において初演/トランペット:曽我部清典、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

薮田翔一

《The grand design Ⅳ ~lullaby~ ISO64》

曽我部清典+會田瑞樹委嘱/會曾Duo vol.2において初演/トランペット:曽我部清典、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

伊藤巧真

《雪吊》

曽我部清典+會田瑞樹委嘱/會曾Duo vol.2において初演/トランペット:曽我部清典、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

黒田崇宏

《辟遠》

曽我部清典+會田瑞樹委嘱/會曾Duo vol.2において初演/トランペット:曽我部清典、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

山根明季子

《glittering pattern ♯2》

會田瑞樹委嘱/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

稲森安太己

《花束》

會田瑞樹委嘱/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

清水一徹

《Camera obscura》

會田瑞樹委嘱/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

間宮芳生

《Music for Vibraphone and Marimba》

會田瑞樹委嘱/ヴィブラフォン:會田瑞樹

以上4作品は、2017年會田瑞樹委嘱新作として會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル2017

6月7日京都青山音楽記念館バロックザール(約束の場所で)

8月5日エルパーク仙台スタジオホール(出会いの場所で)

10月26日杉並公会堂小ホール(はじまりの場所で)において初演された。

 

金井勇作曲/會田瑞樹作詞

《三つのきょう》

ソプラノとピアノのための作品。作詞提供。

 

国枝春恵

《弦楽器・打楽器・尺八のための音楽 ~花を III ~》

独奏尺八:坂田誠山、独奏打楽器:會田瑞樹、指揮:杉山洋一、管弦楽:東京交響楽団/オーケストラプロジェクト2017において初演

 

薮田翔一作曲/會田瑞樹作詞

《五線紙上の恋人》

會田瑞樹委嘱/「會田瑞樹と五線紙上の恋人たち」において初演/ソプラノ:Sunny、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

清水一徹

《PARVIS》

作曲年2002年/「會田瑞樹と五線紙上の恋人たち」において初演/トランペット:曽我部清典、スネアドラム:會田瑞樹

 

J.S.Bach/白藤淳一編曲

《フーガイ短調 BWV543から》

會田瑞樹委嘱/「會田瑞樹と五線紙上の恋人たち」において初演/ソプラノ:Sunny、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

薮田翔一

《師走 ~祈りの森より~》

會田瑞樹委嘱/「會田瑞樹と五線紙上の恋人たち」において初演/ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

薮田翔一作曲/會田瑞樹作詞

《時代は独裁者を求める》

會田瑞樹委嘱/「會田瑞樹と五線紙上の恋人たち」において初演/ソプラノ:Sunny、ヴィブラフォン:會田瑞樹

 

時代は独裁者を求める

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薮田翔一作曲/會田瑞樹作詩                

時代は独裁者を求める》

(2017.12.5初演 打楽器:會田瑞樹 ソプラノ:Sunny)

 

もういいじゃないか これ以上、何を望むのか。

私利私欲の先に、大多数の人々のムクロが見える。

それでも止めようとしない群衆は自らの凶悪性に気がついたのか。

残虐性を認めて、血の味を再び味わいたがっているのか。

 

ならば、僕もまた独裁者になろう。

自らの凶悪性を認めるのなら、それくらいのことはできるはずだ。

独裁とは、一人で出来るものではない。

たくさんの人々の協力を得なければならない。

僕は考えるのをやめてはいけない。

自らをより、強く主張する他に、生き抜く道はない。

 

・・・

 

「ぼくのしょうらいのゆめは、どくさいしゃになることです。」

子どもたちがそう言い出した時、私たちは何を言えるだろう。

何がまちがっているのか、何がいけないのか。

誰も説明することはできないだろう。

かつて異国で、ひとつの民族を根絶やしにした男も、

はじめはひとりの、芸術家志望の青年にすぎなかった。

 

求められ、演じた末のからくり芝居よ。

  

できるだけ良い役を演じたいと思うなら、

独裁者だけはやめなさい。

彼は、誰かに受け入れられたいだけなのよ。

ひとりぼっちがさみしいのなら、そう言えばよかったのに。

いつのまにか、そんな風になってしまったのね。

 

できるだけ良い役を演じたいと思うなら、

僕はあなたと、今日も同じ時間を過ごしていたい。

 

(2017.9.19 / Tokyo)

 

【告知】會田瑞樹サードアルバム『五線紙上の恋人』発表。10.26リサイタルより先行発売。

 「ぼくたちは、各々が想い、感じるままに五線紙上の恋人を探し求めて、彷徨い続けるのだろう。」(會田瑞樹)

 『ヴィブラフォンのあるところ』より半年。會田瑞樹打楽器独奏によるサードアルバム『五線紙上の恋人』をALMコジマ録音より発表致します。「打楽器独奏で紡ぐ音楽劇」をテーマに、「思慕」「別離」「調和」という三つの構成に分かれ、聞くものに様々な感情を投げかける、打楽器音楽の新たな可能性を示唆するディスクがここに誕生。公式発売に先駆け、10月26日、杉並公会堂でのリサイタルにおいて先行発売決定です。(公式発売は12月7日より開始。)

 収録作品は、間宮芳生、末吉保雄、金井勇、バッハ、清水一徹、久木山直、中川俊郎、白藤淳一、福井とも子各氏の作品、さらに作曲家薮田翔一氏の全面協力により、このCDのために作曲された新作《五線紙上の恋人》を収録。薮田氏はジャケット撮影にもその手腕を発揮されました。

 更に、音楽之友社とのタイアップにより、収録作品である間宮芳生作曲《ヴィブラフォンマリンバのための音楽》と末吉保雄作曲《スネアドラムによる”五つの情景”のためのエチュード》の楽譜が同時出版。演奏とともに、楽譜による作品の魅力の表出が期待されます。

eplus.jp

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會田瑞樹サードアルバム「五線紙上の恋人」収録作品

序幕
威勢よく 〜さあいらっしゃい!寄ってらっしゃい!〜
(末吉保雄:作曲/スネアドラムのためのエチュードより)
 
第一幕 思慕
少しおどけて 〜何が踊るって?〜(末吉保雄:作曲/スネアドラムのためのエチュードより)
樹を見る(金井勇:作曲)
五線紙上の恋人(薮田翔一:作曲/會田瑞樹:作詩)
イギリス組曲第2番より”サラバンド” BWV807(J.S.バッハ:作曲/白藤淳一:編曲)
 
第二幕 別離
静かに 〜雨滴れを聞く夜〜 (末吉保雄:作曲/スネアドラムのためのエチュードより)
Camera Obusucura(清水一徹:作曲)
La Folia(久木山直:作曲)
幕間狂言 〜私たちの「ラ・フォリア」より〜(中川俊郎:作曲)
 
第三幕 調和
さあ、行け 〜勇気を奮って〜(末吉保雄:作曲/スネアドラムのためのエチュードより)
あやかしの余韻(白藤淳一:作曲)
U-rahara 〜color song Ⅵ〜(福井とも子:作曲)
Music for Vibraphone and Marimba(間宮芳生:作曲)
 
終幕
帰ろうっと 〜立ち停ったりしないで〜
(末吉保雄:作曲/スネアドラムのためのエチュードより)
 
助成:公益財団法人野村財団(デビューアルバムから三作連続で助成を頂戴致しました。感謝申し上げます。) 

《告知》8月5日(土)エルパーク仙台14時:會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル in SENDAI

 2007年、音楽大学を目指して一浪中の僕は、そのほとんどをエルパーク仙台か、仙台市青年文化センターの練習室で一日の大半を過ごしていた。いわばそこは、僕にとっての予備校だった。
 予備校と言っても、そこに先生はいなかった。自ら持ち込んだ小太鼓と、真っ白なホワイトボードがあるだけ。マーカーで書き込む。あるとき、こんなことを書いた...

         「いつかここで、リサイタルをしよう。」

 10年の月日が流れて、仙台七夕の前日にその計画を実行してみたい。
 ご来場を心からお待ちしております!

 

會田瑞樹ヴィブラフォンソロリサイタル 2017 In Sendai 〜出会いの場所で〜

 

2017年8月5日(土): 仙台・エルパーク仙台スタジオホール

13時30分開場・14時開演/演奏会終了予定15時30

 

入場料:一般自由1000円(当日券500円増)

マネージメント:マーベラス・スタジオ

お問い合わせ:labmama11@ybb.ne.jp/090-2973-7958(相澤)

プレイガイド:ヤマハミュージックリテイリング仙台店・カワイミュージックショップ仙台・サンリツ仙台本店・藤崎

主催:會田瑞樹

助成:(公財)朝日新聞文化財団、(公財)光山文化財

出演:會田瑞樹(ヴィブラフォン独奏)白藤淳一(ナビゲーター)

 

演奏曲目                      

山 根 明季子 作曲(b.1982) 〜ポップでカラフルな、毒

《glittering pattern ♯2》(2017/世界初演

 

稲 森 安太己 作曲(b.1978) 〜鋭利な都会的現実主義

《Blumenstrauß 〜花束〜》(2017/世界初演

 

清 水 一 徹 作曲(b.1976) 〜現代の暗部を辿って

《Camera obscura》(2017/世界初演)

田 口 和 行 作曲(b.1982) 〜南国からの息吹

《ヨイスラ綺譚》(2017/世界初演)

 

白 藤 淳 一 作曲(b.1981) 〜儚き響きを追って

《あやかしの余韻》(2017/世界初演)

 

Carlos Gardel 作曲(咲 間 貴 裕 編曲/b.1972)〜遥かなる風を感じて

《El Dîa Que Me Quieras 〜思いの届く日〜》(1935/2015/世界初演)

  

間 宮 芳 生 作曲(b.1929) 〜楽器の「声」の幽玄

《Music for Vibraphone and Marimba》(2016/世界初演

 

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